眺めている/霜天
 
眺めている人を
僕を
その眺めている人を
さらに眺めている人を
どこか遠くで見つけることが出来たなら

僕を眺める人が僕を
眺めているその姿が
どんなふうに見えるかを
聞いてみたいなんて思う


雨上がりには足跡が
長靴で踏み込んだほどの大きさで
残っていればいいな
僕を眺める人が僕を
見失ったりしないように

その足跡には
何が残っているかとか
見ていてほしいと願ったりする


見守りながら見守られてる
どこでもいつでも
僕を眺めている人も
その後姿を
どこでもいつでも

眺められながら
眺めている
僕も
どこか誰かの足跡を
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