惑星静かな心臓/カンチェルスキス
虫の息で、僕は一杯の水をねだる
動物たちは再び化石になって燃料にされる
土に埋まった僕らの祖先の骨から、 マヨネーズの成分が検出される
僕らの笑顔は、教室の後ろに貼られたできそこなった画みたいに、
一瞬だけ展示され、ぺらぺら風になびいて、僕はそれを見て恥じる嘔吐する
植物のように枝分かれした僕の足 どぶ川に棲むタニシのような臭い息
軽く蹴って潰れたコーラの缶のような横っ腹
凹凸がなくなったから どこまでも転がりゆく 滑りゆく
氾濫する川岸で、荷物を下ろして、立っている
昨日は向こうが見えたのに今日は足元さえ見えない
冷蔵庫のハムが冷
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