life/AKiHiCo
見上げた空もいつかは
大地へと落ちる
地面を藍に染めながら
ゆっくり光を帯びる
風がやめば聞こえる
敗者の悲鳴と嗚咽
この世界にはもう
救いなどない
嘆いている
誰も手を差し伸べはしない
見て見ぬ振りをする
自分に火の粉は来ては
困るから
死ぬ事に意味を持たせる
必要はどこにもない
生きる事に意味を持たせる
その必要もない
枯れれば記憶から
待たずとして消えてゆく
名前も顔も声も
僕が存在していた事さえも
最期は鈍色と一体となり
心は砕いてから風に乗せる
思い出と決別する
少しだけ怖い
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