life/AKiHiCo
 
見上げた空もいつかは
大地へと落ちる
地面を藍に染めながら
ゆっくり光を帯びる

風がやめば聞こえる
敗者の悲鳴と嗚咽
この世界にはもう
救いなどない
嘆いている

誰も手を差し伸べはしない
見て見ぬ振りをする
自分に火の粉は来ては
困るから

死ぬ事に意味を持たせる
必要はどこにもない
生きる事に意味を持たせる
その必要もない

枯れれば記憶から
待たずとして消えてゆく
名前も顔も声も
僕が存在していた事さえも

最期は鈍色と一体となり
心は砕いてから風に乗せる
思い出と決別する
少しだけ怖い
戻る   Point(1)