[:card/プテラノドン
とはないが)、その犠牲とひきかえに、超人間的次元エネルギー資源への展望が閃き通った瞬間であった。
「無重力に支配されたそこ、に、丸めた紙ナプキンを沈没させることだ。」ーもちろん、酔っ払い瞼で何を描いたかなんておぼえちゃいないけど。
Cashにとって自由の在り所はテーブルだった。テーブルの上には、収録用のテープ数本と、半分以上が燃えた意味深な楽譜一枚と、灰皿として置かれた歪んだレコード盤。ついでに、床一面にばらまかれたトウモロコシの粒なんかは、めん鳥のための餌だ。もしくは、床そのもがレコードかもしれない。さながら、落とされる一方がCashならば、奏でるもう一方はめん鳥。で、役割分担は明解なものの、それさえ不可抗力。こんな切り札によって自由は丸め込まれる。
ー晩餐会は終わったばっかりで、二、三百メートル向こうのトウモロコシ畑の茂みには若い男女が二人。それと、ヘッドライトにくぎづけのめん鳥が二羽。
戻る 編 削 Point(1)