[ミルクを飲んでフラフラの僕は、空気のような空想を描く]/あおば
っていくと、
黒い森が近づいてきて、
今度も、
一瞬のうちに飲み込まれ、
頭の中が真っ黒に、
静まりかえる。
机龍之介の声も聞こえない。
弾けるように跳び起きると、
雪が降っている。
チェーンのないバイクでは、
走行不能と悟り、
電車の駅に歩くと、
電車はまだ走っている。
走っている電車に跳び乗って、
先頭車両に移り、
ワイプする隙間から、
前を見ると、
雪は激しくなって、
一筋の並行線路以外、
すべてを、
白一色に覆い隠しているが、
机龍之介はおるかの、
声だけは絶え間なく、
悩ましく、
解答用紙の提出を促した。
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