砂の欠片/チェセロロ
 
消えてしまったはずの欠片に
想いをのせていた筈だった

消え失せてしまったのは
人ごみの中で手を離してしまったから

転がり落ちて 気づかないままで
そのまま進んでしまったから
 
ねぇ どこへ行ったのかな
私が持っていたはずのあの欠片は
私が大事にしていた想いは
 
消えてしまった欠片は
もう戻ってこないし
同じ欠片はきっと見つけられない
代わりなどという慰めは
脆い砂のかたまり
 
ねぇ どこへ行ったのかな 
私のことも忘れたのかな

でも私はきっと ずっと 忘れられないまま
 
欠片は 砂へと戻っていく

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