鳥の間に/
たもつ
鳥として生まれ
鳥として逝く
その間にいくつかの
鳥ではないものがある
車の通り過ぎていく音を
人の小さな話し声を
洗濯物が風に揺れて触れ合う姿を
幸せと同等のものが包み込む
鳥はふと誰かの理由となり
わたしたちは躊躇することなく
その名前を呼ぶことができる
できるだけいっぱい腕を伸ばす
その先にある指、の
その先に
陽だまり
遠く棚田が見える
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