住むところ/小太郎
 
私はどういう人間なのか 知りたくなって
家から 遠い遠い学校を選んだ

じいちゃんや ばあちゃんや 妹 母 父 に包まれた
優しい雰囲気のある家庭で
家族の誰の失敗も 結果的には許されていた

だからこそ
そのまま 順調で緩やかに年をとっていくのは
つまらないんじゃないかと 本気で悩んだ

私は家から遠い遠い町で暮らすうちに
離れられない人と出会い
薄ピンクがかった 夢のような時間をすごしていた

そしたまた私は 家からも 夢のような人とも距離をおくために
住む土地を変えた
なぜなら あまりにも現実離れした幸福感が
自分の成長を止めると思ったから

そうして今思うこと
家族は 私にいずれ訪れる悲しい年頃の時に 
私が人生を嫌ってしまわないように
素敵な感覚を植えてくれていたのだと

夢のような人は
人生で一番 私が興味のある事を教えてくれた

人生は 愛する人達と一緒にすごすためにある

愛する人達から離れ、私はどこへ行くのだろう

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