ホイットニーがんばれ/鴫澤初音
長いカーテンの隙間から日が漏れる。
鳥は朝を歌い始めて久しい。
タケシは目覚めた。
そして言った。
パンツである。断然パンツである。
そして枕元の携帯電話に手を伸ばし親指でボタンを2回押した。
ショートカットである。
「おいユキオ」
「なんだ、こんな朝に」
7時である。
「ドライブしようぜ」
タケシもユキオも最近免許を取ったばかりである。
「どこで?」
「M駅のあたりで」
ユキオは飛び起きる。M駅ときた。
断然パンツである。
30分後、タケシとユキオはレンタカーで背の低い車を借りる。
M駅まで走り、階段下につけると朝8時であ
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