いちご/唐草フウ
 
イチゴの詰まった胸に
あこがれてしまった
しゅんかんは、あの時の少女だった

いちご、買おうか。
好きでしょう
食べない?

ぼおっとしていたら
背中に今年はじめての
ひだまり

苦しむ母にとって
わたしのさする 手は
ひだまりにすこしでも
なっていただろうか

なみだはしょっぱいけど
なかの感情は
いちごのように
ミルクにひたしてつぶしたときの
じんわり
はりつめてた胸のミルク
すこし、くずれる



甘いひだまりになりたくて



いちご、
食べたい、て
言ってもいいかな



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