[孤独の算式]/東雲 李葉
 
もいないのに 誰か のために
繋がりを持たない声が音が
冷え切った耳に流れることは
どこか異国の音楽を
意味を持たないものとして
聞き流してしまうことと
見事なまでに = で
結ばれてしまう 私は誰かに与えたいのに

孤独だ、と言えるうちは
本当の一人ではないのだと
今更のように 知ってしまった
望んでも 遠ざけても
私の五感が生きてるかぎり
私は一人になれないだろう

一人になることとは
永い眠りにつくこととさえ
= では なくて
誰もが私を忘れても
私がそれを 認識 すれば
私はどこかで誰かの肩に寄り添っている

たとえ私が 死 ん でも
それは = 孤独 でないと
言い聞かせている 私は私は孤独である
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