逆さの海 そして 置き去り/かど
ただ純粋に
お互いの心を言葉で繋ぎ止めていたであろうあの頃
少なくとも世界は君の形をしていた
君はいつか
いつかたくさんの言葉達を空気中に散乱させ
こぼした涙がその凄惨な温度を奪っていってしまう
言葉はやがて雨になって 立ち止まる僕達を濡らしていき
僕はいつか
いつか忘れ去られていってしまうとしてもその言葉達が大好きで
雨の中何度も 愛してるって叫んでたんだと思う
何度も そう 何度も 何度も
やがて雨は止み 大地は晴れ空は恵み
言い争いの雨は止んだはずなのに愛し合っていた二人は自然
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