雨音哀抱/彌月
 

あの木の下で

そっと見送った

雨の朝

花の香微かに震え

君はもう旅支度

紫の花びら蕾は北を指し

傘も持たず

歩き出す

投げかけた問いは

雨音に消され

僕は花に問い掛けてみる



しあわせでしたか

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