言葉を見たか/大覚アキラ
 
君は

言葉を見たか

路地裏の突き当たりの
饐えた臭いのする真っ暗闇の中から
ゆっくりと立ち上がる言葉を見たか

君は

言葉を見たか

見知らぬ星座の片隅に
燦然と輝く小さな星から
刺すように放たれる言葉を見たか

君は

言葉を見たか

突き刺さすような悲しみと
抉るような怒りに絶えながら
あの人が噛み締めた唇に滲む言葉を見たか

君は

言葉を見たか

繋がれた手と手の間の
ほんの僅かな隙間に
ゆっくりと灯るように光る言葉を見たか

君は

言葉を見たか

薄曇りの重い空の下
呆然と突っ立っている摩天楼に
流星雨の
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