(かたぶき)/月見里司
 
きた側へ去ってゆく季節によって
咀嚼される草むら
の あちこちが光っていた

きょうだいは 決まって
言いつたえられた子供の姿をしていて
目が合えば表情だけでわらう

語るべき ことがらの群れに
セメントを流し込み
それがゆっくり固化したとして

当然ふるふると僕は振動して
泡になって消える ほどに
当たり前だ


//2007年12月26日
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