木漏れ日の下で/結城 森士
さすがの彼女もひるむと思ったのですが
「あっはっは!さっき背中に髪の毛数本入っちゃったぁああッ!」
「…ッ!?」
ク、ロス…、カ…ウン…ター… か
い、良いパンチ…貰っちまったぜぇ…
レフェリーのシルエットと人差し指
遥か高みにある天井のライトが
酷く眩しく感じられた
歓声が地鳴りのように
全身に響いてくる
あぁ 俺 負けたのか
そして鳴り渡るゴング
まいったぜ美容師
あそこで、とどめを、
業務上過失ならびに高笑いで来るとはな…
さすがに美容師だ
まいったぜ…
完敗だ
俺は真っ白な灰になった
木漏れ日の下で…
コモレビーム発射!!
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