12月の夕空に / 検見川浜、夕景賛歌/beebee

日が暮れる前の12月の空が好きだ。
藍色が地平から薄くなって行く。
夜に成るともっと濃くなる色がこの時だけ
薄くなって行く気がするのだ。
冷たい空気がキラキラして来てどんどん澄んでいく。
気が付くと外灯の光りが点々と輝いて、
暗くなる前から点灯されていたのだと知る。
冷たい空に電線が何本も走って街路を繋いでいる。
線路の高架が道路を大きく跨いで街並みを横断し、
その上をさらに高架線が走っている。
やや真ん中が膨らんだ放物線の
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