写真/
森さかな
琥珀色の教室の隅で
うずくまった
背中のよわい夕日が
一年後と
十年と
未来、のあいだに
消えてしまわないよう
おぼろげなものを夢みて
ぼくはまぶたをふさぐ
顔を覆うとさ、宇宙の
闇ばかりきれいに反射するのを知って
かなしみの
色を図鑑でさがした
電灯と
雨が好きなのだと
同じような風景画のなかで
青いきみは言う
(二人がわらっていられれば)
万華鏡みたいだと
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