恋愛死/狩心
この胸を切り開いて 今までの愚行も全て吐き出した
−流れよ、止まるな、お前が流れ続ける限り俺は、この赤い血で移動する、ヴァンパイアになる
心臓の血管が枝分かれをし始める 虚空を突き刺すように 手を伸ばすように
どこの宗教にも属さない教会の中で
君はこの強い心臓の鼓動に耳を澄ますと安心すると言って眠る
四人目が生まれる ああ、天使とヴァンパイアの混血種だ その産声の中に
−僕は居ない方がいいのかな?
−ううん、居てくれた方がいい。
そっと二人で山彦の真似をする。ここは都会のど真ん中。ヴァンパイアの住む町。
毛細血管の山。枯れた湖に。涙が戻る日。僕は君に出会って。俺は君を守りたいと思った。
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