好きに名づけてくれ/
鎖骨
朝
明るくなっても私は書いている
つなげたり離したり削ったり伸ばしたりして
動力が失われて続けられなくなるまでそうしていられたら
自動式タイプライターよろしく綴りつづけるそれの
吐き出し続ける詩篇で六畳間はいっぱいになって
いずれ窓から玄関から排水溝からあふれて外に私を伝えるだろう
風化する前に残骸は物好きな資産家に嗅ぎつけられ
石膏を飲み過ぎた女、あるいは男として
防腐処理されてから
美術館に展示される
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