スクールガール、轢くトレイン/青木龍一郎
 
女子高生の死体と僕が残された。

とりあえず、この死体たちで美人コンテストをやろうと死体に近づこうとすると後ろから声がした。

「近づくな」

僕はハッと後ろを振り向くと、全身の皮膚がただれ、異様に背の小さい老人が車イスに乗っていた。

「その死体に近づいてはならん。それはわしのもんだ」

「わしのもんも何もねえよ。じじい」

僕は言い放った。

しかし、老人は車イスをじりじりと回し僕に少しずつ近づいてくる。
老人の手には刃物が握られていた。正直、死ぬ程怖い。
殺されると直感した僕は、自らも何か凶器を使用しなくてはと手に持っていたビニール袋を覗き込んだ。
中には冷
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