There Is A Light That Never Goes Out/岡部淳太郎
な心境になっている。新しい天動説。その発見をたずさえて、おまえは道の先の闇を見つめる。光の手助けを借りて、道の先の闇の奥を見通す。
光はある。たしかにここに、おまえのもとに光はありつづけている。もう奇妙な恐れもなさけない懇願も必要ない。光は、おまえ自身から発せられていたのだ。だから、光はおまえがいる限りそこにありつづける。周囲が闇であることは変らない事実としてあるかもしれないが、闇はその暗さのゆえに光の眩しさに目を細めているのかもしれない。おまえは立っている。道の上に立っている。おまえのそばに、おまえの中に、けっして消えない光がある。
(註)タイトルはThe Smithsの同名曲から。なお、三段落目の「バス」と「十トントラック」は同曲の歌詞から借りた。
(二〇〇七年十月)
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