紅葉/
山中 烏流
、限りなく
自慰に等しくあることも
また同じく
知ることなのだろう
、多分
触れようとして
弾かれた手のひらは
戻れない、裏付け
なのだろうか
瞼が火照る頃になり
気付くと私は
一回り大きな影で
芝生を踏みつけていた
その足元は
何一つ変わらないようで
何もかもが違うのだろう
泳がせた視線の先で、
紅葉色が揺れる
目を閉じた刹那、頬が
少し
紅く染まった。
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