機関車とくじら/あおば
 
のお兄さん
ものも言わずに五里霧中
機関士見習い訓練中の
目出し帽のお兄さん
黒い手ぬぐい首に巻き
コールバンカー磨いてる
海から聞こえる黒船も
蒸気を上げる季節です
滑って転んだ三宅坂
大砲掴んで引っ張って
ドンを打つのが日課となって
日々の仕事を切り刻む
短い晴れ間のこの時刻
クジラの仕立屋忙しく
機関車走るの見えますが
クジラの物差し知らん顔
海の仲間と泳いでる



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