暁の空/川口 掌
朝焼けの 光の中に 立つ影は 鏡を無くし 空を見上げる
あなたの言葉が 今も 耳に残る
点滅する街燈の 下は 黄昏時
じっと見ていた あなたの顔を 遠ざかっていく
近づく距離を 限定された 友達関係
風が 眠りつく事も かなわず更けていく
岸との距離を 足元を冷やしながら 笑い声を伴い
夜が 幾条もの筋を 抜けて行く
川辺に小舟を 浮かべ 測り続ける
忘却の 彼方へ このまま流されよう
涙の川の 水嵩を増しながら ついそう思う
岸辺から 投げられた 一本のロープは
離される 事の無くなった 距離を
手繰り寄せる 或いは引き
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