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森さかな
教室のはしっこで
うずまいて溺れた
リボン型の蝶は
紺
きたならしい
箒はそれを払って
夢ばかりつまった
ゴミ箱に捨てる
落日になじむよう
おしゃべりな声は
少しずつ
静まって
決して繰り返すことのない
時間の半径を
ピカピカした両足で
計ってる
手拍子を鳴らせ
ぼくんちに帰ろう
ここを出たら
粒子みたいに分散して
夜をこえるためだけの
いのちだよ
鱗粉がひかるのは
床のはなの廻り
舞った埃のやさしさが
床に、影
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