短歌/
黒子 恭
さよならと言い切ってからその後で未練がましく抱きたい夕べ
しみったれた笑顔ばかりでへらへらと浸かり込んでく夕焼け小焼け
魂のあふるる時に泣くんです 産まれた時もそうだったから
「オリオン」と聞いたら浮かぶ缶ビール 夏の夜空に溶けてゆく気泡
淡々と流れ出ていく両目から エンドロールが、エンドロールが、
五月雨に蹴り飛ばされてもう二年君の横顔思い出す度
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