苦痛クッキー/青木龍一郎
僕の好きな人は 僕の知らないところで ボコボコに殴られている
そのころ僕は コンビニのお姉さんに「弁当をあたためますか」って聞かれただけで
大喜びしている
僕は無力だと大泣きしながら 僕はサラダにドレッシングをかけていた
気づいたらそこは漫才ステージの上で
観客はドレッシングを真剣に見つめながらサラダにかける僕の姿を見て
指差して大爆笑する
僕は立ち上がりなきながら叫んだ
「ぼくのすきな人が ぼくのすきな人が いまも いまも ぼう力 を受けている」
会場は静まり返った。
「ぼくには 何にも 何にも ちからがない おかしいでしょう?さあわらってください」
会場は静まり返ったままだ。
そして、そのうちの一人が「キモ」といった。
おかしいでしょう?
いまここで 僕が いたいいたい となきさけんでも
だれにもきこえないのでしょう?
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