赤いみみたぶ/砂木
土飼いの葉ソリが吹く
赤耳にみかづきクレヨン
地下で数えた爪のおしゃべり
ワン・ナイト
ふさに届いた指に
触らないおとぎ話という
誠実なウソから間違えた
抜け殻の中の蝉
飛んでいくのにいつまでも
その殻ばかりに許してる
ワン・
ナイト
つままれた毛糸から
赤い実がこぼれる
舗装された道には
かじりつけるものはないよ
おりてごろんよ ごろん ごろん
焚き付けて青く自分
もっと 青く そうっと青く おりて
おりて・ナイト
屑が汚れてた絵から立ち去って
拍手を残そうとする
ヤカンに入っているのは水だと思うかい
実はお湯だったんだ
飲めない種類の
[次のページ]
戻る 編 削 Point(4)