天国なんて消えちゃえばいい/
砦希(ユキ)
いる
きみはそのつちのなかで考えごとをしている
これからゆく場所
が ないことについて
わたしときみは 友達でした
きみさえ死ななければ
わたしときみは 今も友達なのに
きみが孤独の淵から落ちてしまうのを救えなかった
たくさんのきみの友達は
きみが天国で安らかに眠っているのだと
願って止まない
だから
天国なんて 消えてしまえ
きみが眠っているのは
あたたかいそらの楽園なんかではなくて
冷たいつちのなかなのだということ
戻る
編
削
Point
(2)