天国なんて消えちゃえばいい/砦希(ユキ)
 
いる



きみはそのつちのなかで考えごとをしている

これからゆく場所
が ないことについて


わたしときみは 友達でした


きみさえ死ななければ

わたしときみは 今も友達なのに



きみが孤独の淵から落ちてしまうのを救えなかった
たくさんのきみの友達は
きみが天国で安らかに眠っているのだと
願って止まない

だから

天国なんて 消えてしまえ

きみが眠っているのは
あたたかいそらの楽園なんかではなくて

冷たいつちのなかなのだということ


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