スキッピング ロープ/s
した
「あら、だってなんだか楽しくて。それにとっても良いところじゃない?」
すると 彼は静かに語り始めました
「お嬢さん、見てご覧なさい。あの高い木々を。この辺りは、昼間は全く日が当たらなくてね。そして、いつもいつも湿っぽくてじめじめしているときている。確かに生き物達には溢れているよ。けれども、所詮は多層化した弱肉強食の凄まじい生存競争の中に在る共生社会なのだよ。寂しくは無いよ。寂しくは無いけどもね。まあ、長年ここに居て、住み慣れている私でも、時々、気が滅入ってしまうよ。」
木はため息をつきました
「そう、なんだか大変なのね。」
女の子はなんだか木が可哀相になり
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