服部剛 その詩と人/岡部淳太郎
 
しまいかねない危険性をはらんでいる。
 技術的なことを言えば、先述のように場面を切り取る手つきは堂に入ったものでうまさを感じさせる。それと意外なことに(と言うべきか)「『 千手観音 』」(http://po-m.com/forum/i_doc.php?did=92192)のように一種の視覚効果を狙った実験的とも言えるようなことを試してもいる。僕の場合はあまり推敲はやりたがらないところがあるが、彼は推敲を厭わない。必要とあらばいくらでも書き直す生真面目さがある。そのへんは個人的に見習うべきところなのだろう。
 ともかく最初に書いたように彼は友人であるがゆえに語りにくさがある。個人的には、服部
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