服部剛 その詩と人/岡部淳太郎
自分の友人のことについて語るのは難しい。そこにはどうしても遠慮や照れくささといったものが介在しがちであるし、ましてや彼は僕がやっている「反射熱」という詩誌の同人でもあるので、下手すると仲間褒めといったことにもなりかねない。そういった書きにくさを感じながらも彼について語ろうと思ったのは、近しい間柄でありながらも僕と彼の間には(性格的にもその詩においても)正反対の面がいくつもあり、そういうところを意識して分析することが自分を見つめ直すことにもつながるような気がするからだ。
服部剛という詩人を語る時に、その「詩」と「人」はわかちがたく結びついているように思える。世には詩と人がまるきり結びつかない詩
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