ひとりあそび/九谷夏紀
 
 
 つまらないつまらない
 まとまらない 白みがかって
 結局
 なにもない
  つまらなければおもしろくすればいい
  なにもないなら作りだせばいい
 いつも湧く言葉を知っているつもり
 そこにいるだろ
 そこにあるだろ
 なんだって
 どこにいたって
 誰かと 
 が 叶わないなら
 ひとりあそびを
 続けろ
 続けろ
 ひとつ届くまで
 その時
 ひとりじゃなくなる

 
 わかっているわかっている
 続けなきゃいけない こんがらがって
 とうとう
 なにもない
  わかっているなら単純になればいい
  なにもないならまた別の こ と すればいい
 いつもすがる言葉はすり切れてちぎれた
 これしかないだろ
 やりつくしただろ
 いつまでここで
 いつまででも
 そんなに
 それでも
 ここで
 そのための
 ひとりあそびを
 あとどのくらい
 続けて
 続けて 
 届くまで
 届かないのは
 ひとりあそびが
 まだ足りないせい
 
  
  
 


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