砂一粒/サナギ
 
俺は砂丘をぼんやりと眠りながら歩きながら
墓標を背負って歩いている

この足の下にある砂丘
砂の一粒一粒
これって一体何だろうな

とぼんやりと考えていたら
小さな紙切れが落ちていた
開いて読んでみた

{引用=
「砂一粒」

逆さまに歩いてきたんだろう
僕らは進化の道を
でなければこんなに自殺者は出ない
その数は戦死者よりも多いと言うのだから

現在も

子孫を残すこと繁栄を
破り捨てる日めくりのように
ひどく扱っていたのだから
当然の報いあるいは
果てしない許し

許し 何故なら自殺が
天国への切符ではない と
誰も言わないのだから
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