フリーダム/アーキテクチャ/nm6
 






午後十一時の笑顔、誰しも終了後。隣の椅子にさっきまで座っていた女性はいつのまにか消えていた。うっとりな呆けた気配が微力にちらつくフリーダム。冷たさTO冷たさ同士が狂おしく畳み掛けて遠くざわめく、俄然貫く阿佐ヶ谷のジャズフェスのように迫る。フリーダム!連重なって畳み掛ける複数の会話の総体として耳中にフェイドイン徐々に、官能という官能にスイッチ・オンが訪れた。なんてこった。夜が酔いどれている。


通り過ぎる40の灰色スーツに押し込まれた無数の行き先がループして、
ザ・風景、の、かたすみで、遠くをはっきりと見るためのフリーダム。





ぼくはここだよ。
パラレルが出来損なって、時がたてばここだよ。

そしてフリーダム。
自由が雨あがりの蛍光灯にぼんやりしているかと思えば、
建築は鳴いたり、たまに恋したりしていた。
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