援/
城之崎二手次郎
入社三ヵ月で五度の遅刻。次はクビだといわれていたが、会社近くの駅についたのは出勤時刻五分前だった。改札へと急ぐ廊下の隅に、うずくまる老婦人を見つけた。見過ごせなかった。駅長室まで送り、会社へ走った。部長の部屋でクビを宣告された。うなだれているところへさっきの婦人があらわれて、味方してくれた。婦人は社長夫人だったのだ。助かった。しかし、過去の遅刻数を部長から聞くと、夫人はあっさりと引き下がった。
あとがき。
二〇〇字物語第十二弾。
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