空とひとり/
木立 悟
うのひとりへと
朝はひとり深まってゆく
内にも外にも
はばたきは積もる
緑のそばで
水が水を洗っている
緑が映り 水が映り
やがて流れ去り ひとりが残る
羽は尽きて
葉を喰んで
空は緑に
散りながら飛ぶ
積もるものの道 音は覚めて
けして到かないと知りながら
ひらくことをやめない腕から
水のなかの ひとりへ帰る
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