モンスター/
藤原有絵
許された事を受け入れず
眠っていたいなんて
本当は
叶わない事と知っていたけれど
モンスターが
いつかは
きっと大丈夫
そう言って
こんな私をまだ守るの
いつかこの身を喰い破り
光の世界へかえりなさいと
私は彼を殺すだろうか
守られている事に
こんなに涙を流しながら
やがて
ともに生きてはいられない時がくるの
知っている事が
こんなにも私を辛くさせる
涙で満ちた腹の中で
眠っている私を
優しい獣が待っている
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