田舎の道/anne
じさんは思い出しました
つちいじりしていた男の子は
自転車を見送りながら ちょっと泣きました
悪い事をして お母さんにしかられて
外に締め出されていた事を思い出したからです
そのとき 遠くで呼ぶ声がしました
お母さんが 自分を探している声だとわかりました
とことこ走って お母さんのところへ
田舎の道は寂しくないと
その時男の子は思いました
男の子を探すお母さんは
田舎の道を歩いていました
むこうから 男の子が走ってきます
田舎の道は
その後ろに
どこまでも続いておりました
ひとりひとりを
繋いでおりました
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