元気か/佐々木妖精
 

私は安堵を身にまとい
自分の問題(ただパンを切り裂きワインを噴出させる)
に没頭していました

自然は征服されきっており
公園という名義で申し訳なさそうに土地を借り
動脈からきれいに血抜きされています

私は公園を愛します
むき出しの野山はきらいです
野生に蝕まれ
熊の滋養となった隣人



自然は人食いの化け物です



痛飲が祟って貧血を起こし
ここへ引き返しては
また冬を恐れている
雪を避けて吸う空は
水銀のように肺へ沈殿していく
私は常時微熱を抱える

妹がひとり
公園に避難できたは嬉しいが
眩い月に
俺は今にも飲まれそうだ



きみの判断は
きっと正しい
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