冬の雨/
裕樹
大地に抱きしめてほしいとでも
本当は思っているんでしょう
浸透して一つになろうと
あがくかのように
わめいて
わめいて
冷えた空気を裂きながら
次から次へと涙をこぼして
そんなに何が悲しいのかと
問うてもあなたは
答えないのでしょう
ほら
ごらんなさい
私の指先の体温を奪って
地面へと逃げていくあなたのかけら
夜になったら凍りついて
地面と一つになれなかったことを
後悔するんでしょう
ね
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