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草野春心
木もれ陽を少し切り取って
フローリングの上にそっと並べた
緑色のきらめきが心に滲んで
手のひらに新しい血が通う
表面的な話をしよう
未だ触れてさえいない
世界の遠い岩肌について
呆れるほど思弁的な話をしよう
乾いた靴音が混沌を奏で
宇宙の五線譜に彩りを加える
歌ってはいけない 聴け
その白い骨が黴びてしまうまで
床に並べた木もれ陽の剥製
それは本当にお金では買えないもの
必死で覚えたはずの あてどない一つの言葉を
ぼくは粉々に砕いて風に還す
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