マフラーイズム/砂木
 
と ふうっとどうでもよくなり
自分の首にまきつけて暖めている

あれっ 手作りなのなどときかれようものなら
うん 若い頃ちょっとなどと嬉し気に応えて
旦那にふられたマフラーだなどという感傷は
後ろに蹴飛ばしている

どこか かばってもらいたいヒロイズムが
少し悔しそうに私を睨みつけるけれど

好きな格好をしていいという事のほうが
暖かいのかもしれないと
ダンディに変わりたい






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