『女神の戯れ』/
 
摩天楼の一画に、とても素敵な景色の見える部屋がある。

私はこの部屋のテラスで、夜風を感じながらあなたと過ごすの好き。

まずは赤と白のワインで乾杯するの。
この時は決まってあなたが白で、私が赤。
お喋りしながら次第に距離が近づいて、そっと腕が触れるくらいの距離まで近づくの。

私って雰囲気に弱いから、もう我慢し切れなくなって、あなたにおねだりするの。
あなたは笑いながら、私にキスをするわ。
そしてゆっくりと舌を這わせてみせる。

赤いワインが口元から私の首筋に流れ落ちるのをみて、あなたはキスを繰り返すようにその後を追っていくの。
だんだん快感が下へ下へと移動していくの、
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