「スイガラ」/
菊尾
目を伏せるほど途方もなく
君には無駄な事もなく
僕の両目は焼け焦げるように熱く
空欄ばかりの空に埋める言葉を探している
半額にもなれない適当に上手な林檎菓子みたい
真っ黒なワンピースをの人が言っていた
夏の訪れと同時に始まる病の事
医者なんて居ないと言っていた
僕は正常で
君も正常で
汗をかいて寝そべって草の間に隠れていた虫に驚くのです
「こんな気持ちなら要らなかったのに」
って、君が言う。
「人間。」
吸い殻が音を立てる
君が笑う。
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