相談した/佐々木妖精
 
誰かに相談する時にはもう道は決まっているんだよ
相談しようとしたらそう言われた
これは拒絶だろうか






うそをつきました
つまらないウソでした
まるで嫌いな授業のように退屈な眼差しで




誰にも何かを相談したことがない
逆説的にそれは
まだ何も決めたことがないのかもしれない

書くという行為は
余白を削り
それ以外の全てを排除する振る舞いなのに

これ以外になりえなかった
消えていった可能性
望まれなかった言葉に思いをはせ
涙を流さず詫びる

生きてるだけでそれは否定だ




側面から見ると
女性は迷いが一つ少ない
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