CヱT/智哉
 
ろうに
間違いなく『お前』はアタリの猫だ

猫はある日機嫌が悪かった
非常に珍しい、いや、初めてのことだ
理由は多分、肉球を最近触っていないからだ

俺はコンビニで猫にチョコレートを買ってきてやった
猫は上目遣いで俺を見た

猫はまた俺の横でご機嫌に俺を見るだけだった


ひどく酒を飲まされたいつかの夜に
俺は一人の女を口説いた
予想に反して女は釣れた
予想に反して女は俺に惚れた
予想に反して毎日が幸せになったんだ

女の名は『音子』
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