奥の奥の奥で/
霜天
波立っている
波立っている
いつまでも 平面を
窓を開けると
光が流れ込んできて
慣れない私は
目眩を起こす
両の手では抑えきれない
流れ込んでくる光を
どくどくと
振り返る青春の鼓動のような
奥の奥の奥で
鳴り止まない心音のような
止まない
続いていく潮騒
やがてそろそろと目を開ける
馴染んでいく光を受け止めながらも
奥の奥の奥で
どくどくと休みなく騒ぐ
青春の心音の止まない潮騒
波立っている
めぐり逢うということ が
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