奇妙なサンクション/捨て彦
 
・・・・・ほんまに?」
「うん、一緒に言おう」
「んじゃ、最後のコールお願いしまーす。タモリはサングラスかけてるだけにー」
「行くよ、ちえちゃん。せーの」
瞬間、谷村の顔面が見たこともないような異様な笑みを浮かべた
「せーの、サングラスだけにー」
ブラウン管の中のタモリがサングラスをおでこにずらした
「目が無ぇー」


「ドンドン。ぴーひゃららぴーひゃらら」
「ドッ」
お客の笑い声と歓声。
拍手の嵐。
演者がふかぶかとおじぎ、下がってゆく。
寄席は割れんばかりの喝采。




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